裏の裏は、表…に出せない!
実話誌等で暴走する裏系&馬鹿系ライターが、日本最大の歓楽街・歌舞伎町から発信するグダグダな非日常的体験と裏話。そして禁断の取材メモ!
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ペット好きのヤクザたち
八年前のことである。

某暴力団幹部を取材する為に若い衆に車で迎えに来てもらった事がある。
助手席にベビーシートが備え付けられてあるのを怪訝に思って、
後部座席から身体を伸ばし覗き込んだ。
そこには一頭の動物がいた。
その動物を見て驚いた。
オランウータンの赤ちゃんだった。
私の視線に気付くと甘えるように長い腕を伸ばしてきた。

ヤクザがオランウータンを飼っている。
作り話をしているかのように周囲は笑った。

その数ヵ月後、この目撃談は実話に変わった。
車の中にオランウータンを乗せていた組織とは無関係であったが、大阪のペット販売業者が摘発されたのだ。

繁華街(梅田)のアーケード街にあるペットショップ(梅田わんわんランド)は、ワシントン条約で禁止されているオランウータンやテナガザルなど絶滅危惧種の霊長類十二頭を、睡眠薬で眠らせ箱詰めにして税関を通過させる方法で密輸入し販売していた。
冷酷な密輸方法とその後の劣悪な環境と飼育方法で半数の六頭を死なせていた。

私の目撃は無関係…。
つまり事件は氷山の一角であったという事である。

その摘発の際に保護されたオランウータン(保護後に一頭死亡)は原産国であるインドネシアに返送された。

国際的にも非難を浴びた事件だというのに、裁判では被告人側の証人として販売業者の組合(日本鳥獣商組合)、某動物愛護協会(日本愛玩動物協会)、犬籍登録団体(ジャパンケンネルクラブ)などの関係者が弁護証言をした。

事件は国会環境委員会でも論議され、ペット業界の闇の部分が表に噴出した事件であった。事件発覚後に改装したその店舗は今も営業を続け、主要都市の繁華街やネオン街に微妙に店名を変えて事業展開している。


昨今のペットブーム、その裏で暗躍する闇組織、アンダーグランドなペット業界の実態、それはいかなるものなのであろうか?
某組織の元企業舎弟に話を聞いた。

彼は揉め事や金になりそうなネタを掴むと、絵図を描きマッチポンプを仕掛けるという、いわゆる「事件屋」をシノギにしている。
火を付ける人間と消す人間をセレクトし、自分は「危ないから下がって!」と冷静に獲物を観察しデキレースに気付かせない役目を主に演じると言う。

場合によっては付ける方にも消す方にも回るという。
そのため状況やパワーバランスで変化し続ける裏情報などを、巧みに収集する能力とシノギのカラクリを熟知している。

彼はかつて絶滅危惧種や希少動物の闇販売を行う業者やペットブローカーたちのケツ持ちをしていたという人物である。


「密輸入?銃器や薬物、偽ブランド品などとは違うルートだよ。正確に言えば同じだが別便だよ。何億という薬物取引を動物密輸で潰せるわけがないだろう?東南アジアや南米の主要な港や空港には、野生生物保護局の捜査官や民間の動物愛護団体の監視の目が光っているが、まず摘発はされない。現地では金が解決してくれる。日本では素通り。ところが運搬中の死亡率が高くってな。仕込んじゃうとその間は水も与えられないからなぁ。糞尿の臭いで発覚する場合もある。密輸前に栄養剤や抗生物質をタップリ投与しておくんだが…。船なんかを仕立てる場合は麻薬のように瀬渡し(沿岸で漁船等に積み替える方法)はしない。密入国の人間を大量に運べるのだから動物を運べないわけが無い。運び屋という餅は餅屋がいるわけだし…。」


詳しい密輸方法やルートは言えないが、密輸した野生動物の二・三割でも生き残れば充分な利益は出ると言う。

東南アジアではその国に根を張る華僑系の犯罪組織、南米では米国の麻薬カルテルを仲介して現地犯罪組織などをエージェントとし、彼らの中には私設の動物園を経営して飼育動物を横流ししているエージェントもいるらしい。

扱う希少動物は霊長類、ネコ科猛獣などの哺乳類、猛禽類にオウム属といった鳥類、爬虫類、昆虫、鑑賞用熱帯魚。蘭、サボテンなどの植物にその種子や株。
その中には毒ヘビや毒グモなどの危険動物も含まれている。

生きている動物だけでなく、貝類や昆虫標本、剥製、革製品、漢方薬、象牙、サンゴなどの加工品を加えると膨大な量が国内に流れ込んでおり、それらが高値で取り引きされているという。

ペットマニア(違法だと知りながら)の需要が高く供給が追いつかないと彼は笑う。日本は合法的に輸入をしている動物に限っても世界第二位の野生生物消費大国(国民ひとり当たりの比率だと第一位)でもあるのだ。


彼らがペットビジネスに目をつけた理由は何だろうか?


「我々がどうとか言う前に、もともとダークでデタラメな業界。だから付け入る隙がある。密輸も動物輸出入業者が平然と裏でやっていたことだ。野生動物はタダ、しかも麻薬などに比べてノーリスク・ハイリターンだ。現地で数十ドルの動物が数百万円になる場合もある。いくら麻薬中毒ってもエンドユーザーが一度に百万も買うかい?我々には一般企業のように販売の為に新たに店舗や地方に支社を作るといった投資が必要ない。ヤクザネットワークというか傘下組織や地域の別組織に話を持ちかければ済む事だ。ヤクザは全国いや世界規模の総合商社なんだよ。ペット産業は一兆円市場。売るだけの薬物なんかと違って、生体売買だけではなく、さまざまなシノギが絡んでくる旨みがある。関連品販売、展示業、保険、葬式、霊園、獣医、不動産、繁殖場や訓練場、ホテル、ワクチンの横流し、虚偽申請や偽造の血統書…、そして闇オークション。摘発されても罰金で済んだり、量刑などのリスクも小さい」


ペットショップの仕入れは契約繁殖業者(ブリーダー。自社繁殖という業者もある)から入手する場合と組合などの業者向けオークションを利用するのが一般的だ。

入手困難な合法品を扱う特別なオークションも存在するという。
そこでは合法動物のみならず、ワシントン条約や種の保存法で保護されている動物、希少動物の剥製、鼈甲・象牙製品などの加工品なども扱われている闇のオークションでもある。


「パンダや対馬ヤマネコの剥製を販売しようとして捕まった奴らがいたろ?パンダはホテルの玄関先で文字通り客寄せパンダに使っていたらしいな。表に出るのは組織化されていない素人だな(笑)愛知万博でマンモスが公開されて話題になっているよなぁ。珍しくもなんとも無い。象牙はダメでもマンモスの牙は輸入禁制品として引っかからない。だって絶滅しているだろう?」


かつて象牙製品の輸入は日本が第一位だった。
それに変わるマンモスの牙はロシアン・マフィアの主力商品であると彼は言う。

各国の犯罪組織は野生動物や関連品の密輸を非合法活動に付け加えはじめ、今や薬物・武器と並んで三大商品とまで呼ばれるようになった。

日本の犯罪組織が暴対法などの締め付けにより国内での資金運用よりも海外の犯罪組織へ投資するという図式がFBI・合衆国連邦警察・組織犯罪担当部門のジム・ムーディー主席捜査官によって報告されている。

こうした国内外の流れの中に現地エージェントとのコネクションや一連の動物密輸事件はあるという。


「ペット業界なんて縁日のカラーヒヨコ以下さ。商品価値を上げる為のコンテストや競技会、偽造血統書なんて当たり前の世界だ。最近じゃミックス犬(純血他種の交配犬)にも血統書を発行しているだろ(笑)。闘犬や闘鶏の世界なんかもそうだ。交配種である土佐犬には血統書が無い。それに変わるのがチャンピオン犬って事だ。そのせいなのか?団体が幾つもあるみたいだな。行政との癒着に助成金や闇融資の問題、賭博行為も関係した閉鎖的で特殊な世界だからなぁ。…ヤバイので、これくらいにしといてくれないか?」


野放し状態の悪質なブリーダー、出所の怪しい動物をマネーロンダリングのように転売、劣悪な環境での虐待販売や展示。
特定外来生物や危険動物の無許可飼育、動物園や業者からの大量盗難、ペット誘拐、稀少動物を偽装してのインターネット販売。
ワクチンの未接種、遺伝子疾患やウイルス性疾病の問題、近親交配、乱繁殖。
不要となった動物の大量虐殺や動物実験用への転売疑惑(実験動物業者や実験施設は動物取扱業者から除外されている)
捨てられた動物たちが繁殖し生態系を破壊している問題(05年に外来生物法が施行された)

これらの指導や処罰などの監督官庁や部署もそれぞれに違い複雑に絡み合う。
所詮は愛玩動物に関する犯罪だと軽んじる傾向さえもある。
埼玉と大阪で起きた愛犬家殺人事件に象徴されるように、短絡的に一攫千金を狙えるペット業界。
動物取扱業は許可制ではなく届け出制である。


これが動物愛護や環境先進国を目指す日本のペット業界の裏側である。
動物達の可愛らしさの裏で人間達の醜い笑顔が垣間見える闇の世界でもある。



動物愛護法改正で動物取扱責任者の選任、罰則規定をも含めた登録制へ変更された。


sap2.jpg

(C)SHINSHUN / SPA!(扶桑社)


実は……、この原稿を書いたときの動物愛護関連の(…あの)理事のコメントと突っ込みに対するいぶかしげな態度が大笑いだった。完全オフレコだったので削除しましたがね。しきりと何に掲載されるのか…ばかり気にして。




私信:日本アンチキムチ団さん。…さすがぁ!ほぼ正解です(笑)
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